先日みたマーベルの「サンダーボルツ*」という映画はアクションでありヒーローものであるのですが、トラウマのグループセラピーを強く打ち出していました。
最近、マーベルでは徐々にトラウマやメンタルヘルス的な要素を入れてるなと思ったのですが、エンターテイメント、しかもヒーローものの世界でこんな風に取り上げられるとは、トラウマやメンタルヘルスは未だかつてないくらい世界的なテーマなのかもしれませんね。
トークセッションを計画しているKathryn Templeton先生とミーティングをしました。
Kathryn先生はアメリカのコネチカット州に住む心理療法士。
神経系の西洋的な心理学とアーユルヴェーダを統合して女性の健康、とくに更年期についてのアプローチを確立した方です。
20代や30代でアーユルヴェーダというインドの健康法を知り、実践し年齢を重ねていく中で、プレ更年期や更年期にさしかかると今までのアーユルヴェーダの知識がちょっとフィットしないなっていうことってありませんか?
そのようなちょっとしたズレは心理学の統合的なアプローチを知ることで変わるそうなんです。
ミーティングでちょっと気になることがあって質問をしました。
「先生は『心理学』と掲げているけど実際はトラウマについてのスペシャリストです。
なのに神経系のことは大きく言わないんですね」と。
そうしたら「全員がトラウマを持っているわけじゃないですからね」というんです。それに衝撃でした。
確かにそうですね。
ただ一方で、トラウマとは大きな出来事だけでなく、日々のストレスの積み重ねからも生まれるものです。
日常的なストレスや不安、うつ症状を経験した後、神経系が慢性的な調節不全状態になることがあります。
この状態では、普通なら何でもないような日常の出来事が脅威として感じられ、ストレス反応が過剰に働いてしまうんですよね。
つまり、大きなトラウマを経験していなくても、現代社会で生きる私たちの神経系は、知らず知らずのうちに「過敏モード」になっていることがあるということです。
ちょっとした言葉に心がざわついたり、不意の体調不良に気持ちが落ち込んだり・・。
だからこそ、トラウマを持たない人にとっても、トラウマを生み出さないよう心理学の知識は大切だし、自分のコミュニティで影響がみられたら対応できるようになる必要がありますね。
そのためのヨガであってそのためのアーユルヴェーダ。
もはや単なる健康法だけでなく、現代ではレジリエンスを養う知恵でもあるのでしょう。
西洋と東洋の知恵の統合、ちょっと楽しみですよね?
では、Namaste!