長く第一線で活躍しているSarahPowers先生。

世界で最も人気のあるヨガティーチャーの一人です。

陰ヨガの創設者のひとりとして知られる
SarahPowers先生が確立したInsightYoga(インサイトヨガ)。

中医学をベースとした陰&陽のアサナをブレンドした
魅力的なシークエンスそして仏教思想と瞑想によって
統合されたヨガスタイルです。

このインタビュー第一弾では
Sarah先生に陰ヨガへいたる経緯についてききました。(全5回)

 

Sarah先生のヨガとの出会いを教えてください

私は当時、大学院で心理学を学んでいました。
ヨガについては何年か前にシヴァナンダの本を手に取ったくらいでしかヨガに触れたことがなかったので、深い知識は全くない状態でした。

私が勉強していた心理学のプログラムは、トランスパーソナル心理学というもので、西洋の心理学と東洋の思想を混ぜ合わせたようなアプローチの内容でした。

そのプログラムでは、スピリチュアルで霊的な部分と、肉体を動かし合体させたような課題が与えられました。

私のメンターだった人はスーフィーの伝統にとても近い人で、他のクラスメイトは太極拳を勉強している人もいました。

私は体を多方面に動かし、探求していくヨガに惹かれていきました。

先生になる気はなかったのですが、ヨガを上達させたいと思っていましたし、深く勉強をし、ヨガの先生がどのように教えることを学ぶのかを知りたくてトレーニングを始めました。

ヨガのプログラムの中で、肉体と自分の内側がつながるということをとてもよく学んだので、プログラムが終わった時には自分自身と、そして周囲と向き合うにはどうしたら良いかということを深く学ぶことができました。

本当に奥深いので、これからずっと学んでいけることを喜び、嬉しく思いました。

それ以来ずっと勉強を続けながら、学んだことを人々に伝えています。

 

アメリカでどのようにヨガが広まっていったのか、1980年代のヨガシーンについて教えてください。 

当時、私がいたサンタモニカでは、マティ・エズラティとチャック・ミラーがやっていたヨガワークスという有名なヨガの学校がありました。

そこの信念となっていたのは、彼ら自身はアシュタンギーでアシュタンガの練習をしていましたが、どんな流派も人々もウェルカムするということでした。

アシュタンガだけでなく、アイアンガーを教えている有名な先生もいらっしゃいましたし、ヨーガセラピーという、障害を受けた部分をどのように回復させていくかというアプローチなど、あらゆる流派のヨガがありました。

私自身はアシュタンガのマイソールスタイルで練習をしており、パタビ・ジョイス氏がヨガワークス*に来た時は300人くらいが参加したので、レンタルスペースを借りて行われていました。(*サンタモニカのヨガスタジオ。現在アメリカのYogaWorks)

私は色々な流派を受けていましたが、1つの流派を深く学びたいという方もいて様々でした。

マティはよくディナーパーティを開いていたので、ヨガの中だけではなくソーシャルな面でも皆と楽しむ場を作ってくれたので、ヨガの学校というよりはコミュニティセンターのように包みこむような存在であったと思います。

このようなヨガのスタイルは、良い面も悪い面もありますが、今ではよくあるハイブリットスタイルの始まりだったのかもしれません。

Sarah先生が1番最初に参加したクラスは活動的な動くクラスだったのですか?

アシュタンガのクラスでした。
その前にアシュタンガに基づいたトレーニングにも参加していたので、クラスが終わった時はとても謙虚な気持ちになり、より深くシークエンスを学び続けたいと思いました。

アシュタンガは今でも練習を続けていますし、当時のコミュニティも素晴らしかったのでそれも大事にしています。
色んな人にとって素晴らしい練習なのではないかと思っています。

マティ・エズラティとチャック・ミラーの作ったヨガコミュニティについて詳しく教えてください

ヨガワークスはマティが作った場所で、チャックはマイソールのヘッドティーチャーでした。

チャックは静かなタイプで、毎日朝早く、先生や生徒さんが集まって練習に参加する中、みんなの様子をよく見て空間の中を歩いてアジャストをしていて、すごく良い時間でした。

朝の練習が終わった後はみんなでお茶を飲んだり、おしゃべりをしてゆったりとした時間を過ごします。

その後、ヨガワークスには色々な練習部屋があるので、それぞれの部屋に行きティーチングします。

マティが世界中から有名な先生を呼んできてくれるので、週末になるとワークショプが開かれ、それに参加したりしました。

またマティは料理が上手なので、夜になるとパーティーをしてご飯を食べたりし、秋には乙女座パーティーが開かれたりもしました。

そういった楽しい時間が作られました。

マティは本当に素晴らしく、自身はアシュタンガを勉強、実践していましたが、同時に他の流派も取り入れて統合する。

どのようにしたらより練習が良くなるか、いろんなスタイルの学びをしている人たちを包み込むようなそんな場だったと思います。

つづく

 

陰ヨガのSarah Powers Interview Part.1

もくじ