実は、ヨガの先生にはなりたくありませんでした。

今でも覚えています。

20歳のある日、
師が私のところに来て
「これからは自分の場所に戻り、学んだことをシェアしなさい」
と言いました。


その時に私がどのように感じたか・・・想像を絶すると思います。

まだまだ20歳で若いんです。

私の師はヨガの事を話すだけでなく、同時に体現もしている素晴らしい先生でした。

私はそんな偉大な先生の前でヨガの事を伝えるなんて決してできませんでした。

ですが私の不安や恐れ、疑いよりも、もっと大きなものがありました。

私は素晴らしい師と出会い、学びを受け取りました。

私の師の前の前からずっと
続いているこの知恵や知識を広めなければいけない、と責任を感じたのです。


伝統的なヨガの教えでは、生徒は師について一緒に生活し学んでいきます。

代金を支払ったり、期間を設けたりはしません。

先生がここまでと言った時に終わりとなるのです。

その終わりのとき、生徒が師に質問することができます。

これをグルダクシナといいます。

先生と生徒の暗黙の了解のような約束のような儀式です。

師の前世を含めて送ってきた
生き方を惜しみなく教えてくれている訳です。

ですから
その言葉を受け取った生徒は
師から言われたことは必ず守り約束を果たさなくてはなりません。

師から「やってみなさい」と言われたことには本を書くこともあるでしょうし
お話をして知識をシェアすることや今回のようにワークショップをさせていただくということもありえます。

私の人生の目的を果たす機会を与えてくださって大変感謝しています。

つづく