長く第一線で活躍しているSarahPowers先生。
世界で最も人気のあるヨガティーチャーの一人です。
陰ヨガの創設者のひとりとして知られる
SarahPowers先生が確立したInsightYoga(インサイトヨガ)。
中医学をベースとした陰&陽のアサナをブレンドした
魅力的なシークエンスそして仏教思想と瞑想によって
統合されたヨガスタイルです。
このインタビューPart.2では
Sarah先生に陰ヨガに関して具体的にききました。
陰ヨガの発祥について教えてください
まずは、実在していたインドのヨガと同じくらい古い、道教のヨガです。
仏教でもインドでもチベットでもヨガは行われてきて、それぞれの道で出来上がっていきました。
他のヨガでも同じですが、道教ヨガは結びつけるということとバランスを取るということをとても大事にされています。
ハタヨガの“ハ”と“タ”があります。ひとつは活動的であり、もう一つは受容的であり、それが陰と陽に分かれています。
ポール・グリリーの道教ヨガを受けた時は、陽の部分であるアシュタンガを私はとても好きだったので、知らない陰の部分にとても惹かれていきました。
当時ポール・グリリーは本山博先生のもとで学んでいました。
本山博先生はヨギーでもあり、神道の僧侶でもいらっしゃいます。
色んなヨガや、中国の鍼灸等といった考えをミックスして自分の考えにまとめていらっしゃいました。
例えていうならば、自分自身が専属の鍼灸師になるように、ヨガをする中で特に臓器に対するアプローチを自分でやっていけるという先生のアイディアが、なんて素晴らしい考え方なのだろうと、とてもワクワクしました。
私たちが知っているハタヨガには、ハタ・ヨーガ・プラディーピカーという経典があります。現在においてヨガの理解の基になっています。
この経典の中には全部の中で15個くらいしかポーズが書かれていません。
主にクリヤの事や、自分の体の内側のシステムをどのように活力をもたらすか、癒していくかということについて書かれています。
そこにはポーズの際、15分はキープするのが良いと書かれています。道教のヨガでの考え方、ハタヨガ、本山博先生のアプローチを全部合わせ、その要素を一緒にすることで、じっとポーズをキープする中で、陽のヨガではアクセスすることができないところに自分の体に働きかけてアクセスすることができると発見しました。
90年代、私とポール・グリリーは一緒にティーチャートレーニングを始めました。
ポールは主に道教のヨガ、陰ヨガ、経絡について伝えました。
私が担当したのは陽で、流れるように動くフロー、そしてアライメントを重視したポーズ、ゆっくりとしたペースでフローをしていきます。
ヨガの中で仏教的な要素を入れて自分の心をどのようにトレーニングしていけば良いかということをお伝えしました。
私もその中で経絡について深く学び、理解するようになったので、そこから鍼灸師の方からお話を聴き、本も読んで学び自分でも教えられるようになったと感じ、自分のクラスで教えるようになりました。
その頃、彼とはそれぞれの道で教えるようになりました。
私と彼のコミュニティというのは、全く別ではなく重なり合う部分もあり、違いとして彼の方は解剖学を重視しています。
特に筋膜や肉体的な部分についての教えになります。
私はヨガをする前、心理療法を学んでいました。
その時にスピリチュアルな部分も取り入れた何かを学んでくださいという課題があったので、私はヨガを選びました。
心理的なものでも肉体的なものでも良いのですがそのアプローチからスピリチュアルなものを学ぶという課題でした。
ですので、ハートやマインドを重視したアプローチをとっています。
肉体的な部分もアプローチしていますが、体はあくまでもきっかけとなるという捉え方をしています。
ポールもハートやマインドの部分を大事にはしていますが、重視している度合いの違いが彼と私にはあります。
つづく